国会の基本知識
国会の仕組み
国会の定義と地位
- 国権の最高機関
- 国会議員←国民(主権者)が選んでいる
- 大臣、裁判官←国民が選ばなくてもなれる
- 唯一の立法機関
- 国民に守る義務がある法律は国会だけが作れる
二院制
| 衆議院 | 参議院 | |
| 465人 | 定員 | 248人 |
| 4年 | 任期 | 6年 |
| 満25歳以上 | 被選挙権 | 満30歳以上 |
| 総選挙 小選挙区比例代表並立制 |
選挙 | 通常選挙 選挙区制と比例代表制 |
| あり | 解散 | なし |
- 衆議院
- 任期が短く解散がある
- →より直近の民意を反映している
- →参議院に対する優越
- 参議院
- 任期が長く解散がない
- →長期的な視野に立って審議を進められる
- →良識の府
- メリット
- 国民の幅広い意見を取り入れられる
- 審議をより慎重に行える
- デメリット
- より時間とコストがかかる
参議院も選挙時の民意を汲み取らないと当選できない点で衆議院と同じであり、長期的な視野に立った選挙公約になっているわけではない。
衆議院に比べて明らかに長期的な視野に立った審議を本当にしているのだろうか?
変化の早い時代、6年前の民意が現在でも正しいとは限らないし、現状を見る限り衆議院のコピペでしかない。
本当に二院制である必要があるのか?
国会の種類
- 通常国会(常会)
- 1月から150日間
- 予算が優先的に審議される
- 他の法案の審議も
- 冒頭で総理の施政方針演説(1年の政府の方針)
- 1回だけ延長可(期間規定なし)
- 臨時国会
- 内閣が招集(成立させたい法案がある場合)
- 衆院or参院の総議員の4分の1の要求でも招集
- ↑野党の要求から招集までの期限の規定なし
- そのため、内閣が事実上拒否することも
- 秋頃が多い
- 特別国会(特別会)
- 衆院解散総選挙から30日以内
- 総理大臣の指名を行う
- 会期は両院一致の議決で決定
- 延長は2回まで
- 緊急集会
- 衆院の解散・総選挙中の緊急時
- 内閣が参院だけ集めることができる
衆院解散から40日以内に総選挙実施、解散で総理は国会議員でなくなる=総理の資格を失うが、権力の空白を避けるため内閣は維持し、特別国会の招集で内閣は総辞職する。
衆院解散ではなく任期満了の場合、総選挙後には臨時国会が招集される。
緊急集会に関して、憲法で「国会は衆参両院で構成する」と定めているので、緊急国会とは呼ばない。
また、衆院優越の原則から、緊急集会で決めたことは次の国会で衆院の追認がないと無効になる。
委員会
委員会で細かい審議を行い、本会議で議決する。
衆参両院にそれぞれ17の常任委員会(画像は衆議院)が常設、必要に応じて特別委員会を設置。

- 各委員会は20~50名の国会議員で構成
- 2つの委員会を掛け持ちする議員もいる
- 日本の国会は委員会中心主義
- 法案を本会議に上程するかを決めるのは委員会
- 委員会の力が強い
- 概ね委員会週2日、本会議週3日開催
国会の機能
国会の仕事
- 衆議院の優越あり
- 法律の制定・改廃
- 予算の議決
- 条約の承認
- 内閣総理大臣の指名
- 衆議院のみ
- 内閣不信任決議
- 衆議院の優越なし
- 憲法改正の発議
- 弾劾裁判所の設置
- 国政調査権
条約は内閣が締結したあと、国会が承認することで有効となる。
不信任決議は出席議員の過半数の賛成で内閣総辞職。
弾劾裁判所:罪を犯した裁判官を裁く(14名の議員で構成)
国政調査権:委員会による国政の調査権、参考人招致、証人喚問など
法律の作り方
- 内閣or国会議員が法案を議長に提出
- 委員会で議論
- 本会議で出席議員の過半数の賛成で可決
- 参議院で2~3
- 成立→公布
法案の提出
提出できるのは内閣か国会議員だけ、国民に請求する権利はない。
- 内閣提出
- ほとんどが官僚(=行政府)が作成
- 大半が成立
- 国会議員提出(議員立法)
- 提出には衆院20名以上、参院10名以上の賛成が必要
- 予算が必要な場合は50名以上、20名以上
- 成立は2割以下
予算の議決
- 内閣(主に財務省)が予算案作成(前年秋から)
- 通常国会で衆院に提出(1月)
- 予算委員会で審査
- 本会議で出席議員の過半数の賛成で可決
- 参院で審議、採決
- 30日以内に議決しない→衆院議決で成立
- 否決→両院協議会で意見不一致→同上
3月末までに決まらないと4月以降支障が出るので、スピーディに決められるよう、衆院優越が強くなっている。
内閣総理大臣の指名
- 内閣総理大臣の条件
- 国会議員である
- 文民である
- 議院内閣制
- 総理を選ぶのは国民ではなく国会議員
- 国民が直接選んでいない
- 総理は国民が選んだ国会と強調して政治を進めるべき
大統領制と比べて国民に直接選ばれたという正当性が劣る。
行政府の長として国民に直接選ばれた国会議員で構成される国会を尊重して政治を進めることが求められる。
内閣不信任決議
不信任の意義
- 議院内閣制
- 内閣は国会の信任に基づいて成立する
- 国会の信任を失う=成立の根拠がなくなる
- →全大臣が辞職(内閣総辞職)
- 大臣は議員辞職の必要はない
- 大臣は国会の信任のもとに大臣である
- 不信任=大臣としての信任の消失
- 大臣を辞職するが議員辞職の必要はない
内閣不信任決議の権利を持つことで、国会が内閣(=行政府)を監視する。
内閣不信任決議の手続き
- 不信任決議を可決
- 出席議員の過半数の賛成
- 10日以内に衆議院を解散
- 解散しない場合は総辞職→新総理の指名
- 40日以内に総選挙
- 30日以内に特別国会開催
- 内閣総辞職→新総理の指名
内閣不信任決議の重み
- 決議の難易度は高い
- 内閣成立時は過半数の支持を得ていたから
- 与党派から造反が出ない限り無理
- 可決は戦後4回だけ(いずれも衆院解散)
- 可決の意義は重い
- かつての支持派から信任されなくなった
憲法改正の発議
衆議院議員または参議院議員による憲法改正原案の提出から始まる。
衆議院議員提出の場合
- 衆議院議員100名以上の賛成を得る
- 原案を提出
- 衆院憲法審査会で審議
- 衆院議員50名で構成
- 過半数の賛成で本会議提出
- 衆院本会議で総議員の3分の2以上の賛成で可決
- 参議院に送付
- 参院憲法審査会で審議
- 参院議員45名で構成
- 過半数の賛成で本会議提出
- 参院本会議で総議員の3分の2以上の賛成で可決
- 憲法改正の発議
- 国民投票
- 有効投票の過半数の賛成で改正
参議院議員提出の場合
- 参議院議員50名以上の賛成を得る
- 原案を提出
- 参院憲法審査会で審議
- 参院本会議で3分の2以上の賛成で可決
- 衆議院に送付
- 衆院憲法審査会で審議
- 衆院本会議で3分の2以上の賛成で可決
- 憲法改正の発議
- 国民投票
- 有効投票の過半数の賛成で改正
弾劾裁判所の設置
同僚である裁判官ではなく国会が裁く。
- 国民または最高裁が訴追委員会に審査を請求
- 訴追委員会:国会に常設(常任委員会とは別)
- 衆参10名ずつで構成
- 毎年6月と12月に審査実施
- 訴追委が訴追を決定→弾劾裁判所で裁判
- 衆参7名ずつで構成
- 罷免決定で失職(弁護士、検事資格も喪失)
- 過去に裁判10件、罷免成立は8件
- 罷免から5年経過で資格回復請求ができる
- 過去に4人資格回復
国政調査権
- 国政に関する情報を手に入れる権限
- 衆参両院がそれぞれ行使
参考人招致と証人喚問の違い
| 出席義務 | 偽証 | |
|---|---|---|
| 参考人招致 | なし | 罪には問われない |
| 証人喚問 | あり | 3カ月以上10年以下の懲役 |
偽証は罪になるで「記憶にございません」「刑事訴追の恐れがあるので答弁は差し控える」と。
黙秘権は法で認められた権利なので、このような答弁を否定できない。
その他
ねじれ国会
衆院可決→参院否決の場合
- 法律の制定
- 両院協議会(開かなくても良い)で決まらない
- 衆院3分の2以上の賛成で可決
- 予算の議決、条約の承認、総理の指名
- 両院協議会で決まらない
- 衆院3分の2以上の賛成で可決
衆院可決→参院が議決しない場合
- 法律の制定
- 議決しないまま60日経過
- 衆院3分の2以上の賛成で可決
- 予算の議決
- 議決しないまま30日経過
- 衆院の議決で決定(自然成立)
- 条約の承認
- 議決しないまま30日経過
- 衆院の議決で決定(自然成立)
- 総理の指名
- 議決しないまま10日経過
- 衆院の議決で決定(自然成立)
自民党の党五役
党三役(幹事長、総務会長、政調会長)+二役
- 幹事長
- 総裁に次ぐナンバー2
- 党の資金・人事・選挙の公認権
- 党務全般、選挙全般の指揮
- 総務会長
- 総務会:党の意思決定機関(25名)
- 予算案、法案への各グループの了承を得る
- 政務調査会長
- 政務調査会:政策の研究、立案機関
- 国会議員、学識経験者で構成
- 政調会長、副会長が政策を承認→総務会に送る
- 選挙対策委員長
- 選挙の実務を担当
- 副総裁
- 総裁を補佐する重鎮
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