憲法の基本
日本国憲法の3大原則
- 国民主権
- 基本的人権の尊重
- 平和主義
①国民主権
国民主権とは?
- 主権:国の政治を最終的に決定する力
- ↑これを国民が持つ
実際には国民が選んだ議員が政治を決めるので、国民が「間接的に」主権を持っている(間接民主制)。
直接民主制のデメリット
- 大人数での議論の困難さ
- 少数派の軽視
- 自己利益の追求による社会全体の利益の非実現
SNSなどネット世論を見ていると、我々日本人の民度では直接民主制での正しい選択は難しいと思う。
例えば一昔前、首相になってほしい国会議員ランキングのトップは河野太郎や小泉進次郎だった。
進次郎が首相で良いのか?
我々が直接決めるより、国会議員が決めたほうがまだマシ。
直接民主制の例外
以下については間接ではなく直接民主制。
- 国民投票(憲法改正)
- 最高裁判所裁判官の国民審査
- 地方自治での住民投票、直接請求
天皇の位置付け
- 日本国の象徴(国民だが主権者ではない)
- ゆえに、選挙権等は持たない
- 国事行為は内閣が決める(自分で決められない)
天皇の独裁や、天皇の政治利用を防ぐため、主権を持たない象徴としている。
憲法第1条
天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
②基本的人権の尊重
基本的人権とは?
人として生まれただけで持っている権利
- 平等権(国に差別されない権利)
- 自由権(国に制限されない権利)
- 社会権(国に助けてもらう権利)
平等権と自由権は国に不当に扱われない権利、社会権は国に助けてもらう権利
自由権
国に不当に干渉されない権利
- 身体の自由
- 不当な拘束、苦役からの自由
- 法定手続きの保証(ex.逮捕令状)
- 精神の自由
- 思想、良心、信教の自由
- 集会、結社、表現の自由
- 学問の自由
- 経済活動の自由
- 居住、移転、職業選択の自由
- 財産権(財産を持ち不当に侵されない権利)
社会権
社会で人間らしく生きる権利(そのために国が国民を守る)
- 教育を受ける権利
- 生存権
- 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利
- だから生活保護がある
- 勤労権(働く権利)
- 労働三権
- 団結権
- 団体交渉権
- 団体行動権
参政権・請求権
平等権、自由権、社会権を守るための権利
- 参政権
- 選挙権、被選挙権
- 国民投票、住民投票の投票権
- 請求権
- 裁判を受ける
- 損害賠償の請求
新しい人権
憲法に記載はないが裁判で認められてきた権利
- 環境権(日照権など)
- 知る権利
- プライバシー権など
基本的人権と公共の福祉
基本的人権は公共の福祉により制限を受ける
- 自分の人権が他人の人権とぶつかる場合
- 国益や社会全体の利益とぶつかる場合
公共の福祉の定義、制限の範囲、是非については、諸説、意見がある。
③平和主義
憲法9条
憲法9条の要旨
- 戦争の放棄
- 戦力の不保持
- 交戦権の否認
戦力の不保持と自衛隊
戦争を放棄し戦力を保持しないが、かと言って丸腰の無抵抗で良いわけではない。
憲法13条
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については(中略)最大の尊重を必要とする
国民の生命、自由を守るために、他国の攻撃から身を守る自衛権、その手段である自衛力(=自衛隊)の保持は認められる。
逆にそれゆえ、自衛力は必要最小限度に限られ、ICBMなど攻撃のための武器の保有は認められない。
交戦権の否認
日本国の「交戦権」の定義
- ✕ 国家として戦争を行う権利
- ◯ 国際法上、交戦状態に入った国に認められる権利
- 相手国の兵力を破壊、殺害する権利
- 相手国を占領、港を封鎖する権利等
自らが開始する戦争はダメ、攻撃を受けて抵抗、排除するのはOK。
集団的自衛権
- 個別的自衛権:自国が攻撃されたときに防衛する権利
- 集団的自衛権:自国と密接な関係にある他国が攻撃されたときに共に防衛する権利
政府は従来、集団的自衛権は認められないとしてきた。
米軍との連携強化で米軍への攻撃が日本の存立の危機になり得る。(例:データを共有する米軍のイージス艦への攻撃)
そこで、2015年に集団的自衛権を一部認める法改正が行われた。
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